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小話(幻水5/リム) 

ちょっとばかし小話をば。
そういうものが苦手な方はご注意を。



















*幻水5、リムの話。
*リムが異常にブラコンです。ゲーム以上にブラコンかも(・・・)
*エンディング後、数年経ったくらいの話。女王騎士長ED推奨。

それではどうぞ。






-----------------------------








執務室の窓から見える園庭。
緑と大河で潤う恵みの国の中心にふさわしく色とりどりの花々でいっぱいのその庭が、鎧を身につけ剣を握るあまりこの場に似つかわしくない者たちで溢れていた。
女王騎士。
このファレナでもっとも誉れ高き騎士たち。
王族に仕えるこの騎士たちが庭で訓練をしているようだった。


(兄上もおるのじゃ)


リムスレーア-幼いながらも正真正銘このファレナの女王である-は執務室の窓から彼らの様子を覗き見た。

彼女が誰よりも愛していて誰よりも頼っている兄上-女王騎士長臨時代行-が幼い少年たちに剣術を教えている。
普段はリムスレーアの護衛を担当しているミアキスや、兄の護衛を担当しているリオンの姿も見える。(女王騎士長が女王騎士に護衛されるというのも変な話ではあるがリオンが護衛を続けると言って譲らなかったためである。)
またロードレイクから後進の様子を見に来たのだろう、ガレオンの姿も確認できた。


こうして見ると自分の知っている兄とは随分と印象が違う。
いつも自分の前では穏やかに笑っている兄だが、今こうして剣術を教えている姿は紛れもなく武人のそれでありリムスレーアに見せることのないものである。
母が生きていれば、きっと父に似てきましたねとでも言うであろう勇ましい姿だった。


(きっと妾の知らない兄上が他にもおるのだろう)


年齢を重ねることでリムスレーアの世界も広がった。
偉大な父と母に守られ兄の姿だけを追い兄だけを求めてきたあの頃には感じられなかったものが世界にはたくさんあるのだと知った。

そして気づいた。

自分の知っている兄は、兄の一部でしかないことに。


リムスレーアの世界は父上と母上と兄上と叔母上と太陽宮にいる人々で完結していた。
もちろん未来の女王としての自覚は幼い頃から持っていたし、将来、自分がファレナの民を守らなければならないということも知っていた。
けれど幼いリムスレーアの日常は太陽宮という狭い狭い世界の中で十分だった。
そして誰よりも愛していた兄も自分と同じだと思っていた。



けれど、世界は広かった。


父と母が殺され内乱が勃発し太陽宮に幽閉される中で世界の汚れを知った。
女王となり、たくさんの人々や物事との出会いを通じて世界のひかりを知った。



広い世界に触れたとき、リムスレーアは兄の世界も同じなのだとようやく気づいた。
兄の世界も同じように自分だけで完結しているのではない。
兄にしか分からぬ世界があるのだ、と。



何をするにも兄と一緒の日々はもう戻らないのだと悟った。




きっといつか兄には自分よりも大切な人が出来るのだろう。
自分でない誰かのことを想い、胸を高鳴らせ、胸を痛ませる。
そんな誰かがきっと兄の前に現れるのだろう、否、もしかしたらもう兄の心の中にその人はいるのかもしれない。


そして同じように自分にも兄よりも大切な人がいつか出来るのだろう。
その人のことで頭がいっぱいになり、喜びを知り、悲しみを知る。
兄でない誰かを想いながら眠る、そんな日がいつか来るのだろう。


そうして兄妹だけの小さな鳥かごの中の世界は終わりを迎える。
居心地のよかった鳥かごだけれど、いつかは羽ばたかなければならない。
いつまでも一緒にはいられない。


そう思うといつもリムスレーアの心はチクリと痛む。
その痛みは大人になるための痛みなのだろうと思うと、いつまでも子供でいられたらいいのにとすら思う。


いつかは別れなくちゃいけないのは分かっている。
兄の世界に踏み込んではいけない。
自分の世界を作らなければいけない。
大人になるとはそういうこと。
悲しい別れではなく、成長という名の喜ばしい別れなのである。



(でももう少しだけ、あともう少しだけ兄上と一緒にいたいのじゃ)


父と母の、まるで絵本の中の世界のような夢のような馴れ初めを聞いて、自分もそんな経験をしてみたいと幼心に思ったこともある。


けれど。
けれど。



兄の姿を追いかける日々を大切にしたい。
それは身勝手な我侭かもしれない。ある種の依存かもしれない。
けれど今はまだ、兄のことだけを想いたい、そう思うのだ。




リムスレーアは勢いよく執務室の窓を開ける。
そして大きな声で叫ぶのだ、兄の名を、彼女にとって世界の中心にあり続けるその人の名を。




-------------------------------------

実はこれとセットの王子の話とミアキスの話なんかも考えていたり。

私の中でこの兄妹はこういうイメージ。
王子が好きになるだろう女の子はリオンという感じで書こうかとも思ったのですが幻水で主役の相手役を一人に限定するのも無粋かなと思いまして曖昧に。


リムは一部で言われてるトーマだったら個人的には萌えるなと思いました。



ふと思ったのですが王子って剣術出来るのかしら?
三節棍って剣術とは少し違うんでしょうし・・・まあいいか。
剣術は武人のたしなみということで(笑)
剣術教官ならベルクートとハヅキがいるじゃないかという思いつつ・・・。
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